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健康診断結果の見方

はじめに

健康診断結果で「要検査」「要精密検査」となったのに医療機関を受診していない方や、医療機関を受診しても途中で受診を中止した方で、「要検査くらいだったら問題ないや。」とか「仕事が忙しいから…。」と考えておられる方はいませんか。また、「要治療」となっているのに、「お酒の量を減らすと治るだろう。」と勝手な自己判断をしていることはありませんか。高血圧や糖尿病、肝硬変、慢性腎不全など生活習慣が影響する病気は何年もかけてゆっくりと進行することが多いのです。始めは症状がなくても、放置を続けるとこんなことが起こるかもしれません。

Aさん(57歳、会社員、男性)の場合

・Aさんは年1回会社で実施される定期健康診断を毎年受診していました。学生時代は運動部で鍛えたこともあり、健康には自信がありました。また、今までの健康診断でこれといった異常を指摘されたことはありませんでした。

・40歳代前半で初めて軽度の肝機能異常を指摘されました。Aさんは元々お酒が好きで、ビールや焼酎、日本酒などを休肝日はなく飲んでいました。また、出張が多いという仕事柄、出張先で飲食の席が多く、「最近ストレスもかかっていたし、飲む量も増えたからな。少しお酒の量を減らさないといけないな。」と考えてはいましたが、中々お酒の量を減らすことはできませんでした。

・40歳代後半から肥満を指摘されるようになりました。

・50歳頃から肝機能が基準値を大きく超え、その他にも腹部超音波検査で「脂肪肝」と指摘されるようになりました。「どこか痛いわけではないし、脂肪肝ぐらいなら生活習慣を見直せば大丈夫だろう。」と健康診断後、月数回休肝日を設けて一時的にお酒の量を減らしたり、ウォーキングを始めたりしましたが、長続きはしませんでした。また、この時期ちょうど部長に昇進し、責任ある立場になったこともあって、飲む席も今まで以上に増え、部下を連れ歩き深酒してしまうことが増えてしまいました。

・その頃から、会社の保健師から医療機関の受診を勧められるようになりました。話の直後は「よし、病院に行くか。」と思いますが、仕事の都合や飲み会、趣味のゴルフを優先してしまい、ついつい受診は後回しになってしまいました。

・肝機能異常を初めて指摘されてから10年以上が経過した頃、疲れやすく、だるい状態が続くことがありました。それでも「最近すごく仕事が忙しいし、歳を取ったから仕方ない。」と体調についてあまり深くは考えませんでした。

・体調が悪いと感じながらも仕事に励んでいたところ、会社から異動命令があり、Aさんは営業部長になりました。お客さんとの飲食の席が増えたことで、ますますお酒の量が増えてしまいました。Aさんは顔色が黄色くくすんだようになり、部下やお客さんから心配されることもありました。

・ある日、強い腹痛や吐き気、発熱があり、「これは今までの状況と違う」と思い、急いで医療機関を受診しました。血液検査や画像診断などの結果、「アルコール性肝炎」と診断されました。肝硬変の一歩手前の段階まで進行してしまっていたのです。

・医師より、入院治療と一生禁酒を命じられ、生活習慣全般の見直しを行うことになりました。

肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれ、病気になっても症状が出にくいため、症状が出てしまったときにはすでに肝臓で炎症がおき、治療が必要な状態でした。

Aさんは腹痛やだるさなどの症状が出ていなくても、今後一切お酒を飲むことができない身体になってしまいました。もし、脂肪肝といわれた時点で医療機関を受診していたら、お酒の量を控えたり体重を減らしたりするなど生活習慣の見直しだけで肝臓の機能は正常な値に戻っていたことでしょう。ただ、「アルコール性肝炎」を発症していても症状が出現しない人もいます。この状態で医療機関の受診を放置して、さらに不摂生な生活を続けてしまうと、肝硬変や肝臓がんへと進行してしまいます。肝臓の機能はもとの状態に戻るどころか、命取りになる可能性が高いのです。

今まで医療機関を受診する機会がなかった方は、「どこの病院に行けばいいのかわからないし、このまま行かなくてもいいかな。」と思ったことがあるかもしれません。しかし、「要再検査」や「要治療」などの健康診断結果を放置しておくと着実に病気の発症へと近づいているのです。

そんなことがないように、「かかりつけ医」を自らつくり、受診を開始しましょう。

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